【小説家になろうオススメ】80.エルフの血を半分引いた少女の征服記 ~孤児が精霊を召喚して貴族の家を乗っ取り王位を簒奪し大陸の統一を果たすまで~
今回は女主人公のハイファンタジーを紹介します。現地主人公の戦記物です。
No.80 エルフの血を半分引いた少女の征服記 ~孤児が精霊を召喚して貴族の家を乗っ取り王位を簒奪し大陸の統一を果たすまで~
作者
芋雨 様
あらすじ
かつて世界は一つだった。
ルスティア大陸に存在していた栄華を極めた魔法文明によって、人間、エルフ、ドワーフなど多くの種族は、強大な一つの国の下に統治されていたのだ。
しかしそれは千年以上も昔のことであり、いくつもの統合と分裂が繰り返され、今は多くの国に分かれていた。
そんな中、大陸の西部にあるヴァラニス王国という国に一つの孤児院があった。
そこではフィーネというハーフエルフの少女が他の小さな孤児たちと一緒に暮らしているが、孤児院での暮らしは貧しいものだった。
そんな暮らしを少しでもどうにかしようと、お金を稼ぐために一冊の魔導書を盗むが、それを切っ掛けに彼女の運命は予想もしない方向へと向かい始める。
出典:本小説あらすじより
感想
地球とは違う世界の孤児院で暮らす少女が魔導書を拾ったことにより始まる世界を巻き込んだ戦争のお話です。
何の力も持たないただの孤児だった主人公が魔導書を拾ったことにより力を手に入れ、折角だから世界統一を果たそうと奮闘するのですが、この主人公がなかなか個性的で己の欲望に忠実に生きています。人を陥れて人を支配することに何の抵抗もなく、子供ならではの無邪気さで突き進んでいきます。
個人的な感想に過ぎませんが、やはり戦記物に主人公の葛藤は必要ありませんね。どのようなものであれ信念を持って行動し、その結果多くの人を殺し、不幸に落としたとしても主人公としてはそれが正当なものなので迷いすらありません。敵からしたらたまったものではありませんが。
そしてこの小説の良いところが、物語のテンポの良さにあります。ひとつひとつの戦いはそれほど濃密に書くことはなく、血生臭すぎることがないので戦記物に慣れていない方には入りやすく、トントン拍子に出世していく主人公は良い意味でなろうっぽいです。
ただ長命種でもある主人公なので時間の流れが割りと大雑把で、物語の中の時間を飛ばして作者様の都合の良い環境に世界を整えるのは良くも悪くも少しずるいなと思いました。
それから百合ハーレムでもあるこの物語のヒロインたちがそれぞれの思惑を抱えて主人公と関わって来るので、そこら辺の人間関係もまた楽しむことが出来ました。
孤児院で暮らしていた少女が野望を抱えて大成していくまでがかかれた壮大な物語。少しでも興味を持って貰えたならば是非読んでみてください。
評価
総合評価C
女主人公
戦記
百合ハーレム