ドンキーの部屋

『小説家になろう』のおすすめと『中医学』に関するあれこれを紹介します

【おすすめ紹介】32.漆黒の祟り少女たちの異世界リペアな日常 ~いずれ世界の覇者となる妖狐は、合間におどったり、幼い眷族とおにく焼いたり、今日もどこかで戦禍をリペアしてます。【小説家になろう】

今回は女主人公のハイファンタジーを紹介します。主人公最強、恋愛要素なしです。

No.31 漆黒の祟り少女たちの異世界リペアな日常 ~いずれ世界の覇者となる妖狐は、合間におどったり、幼い眷族とおにく焼いたり、今日もどこかで戦禍をリペアしてます。

作者

うちはとはつん 様

あらすじ

ヒノモトの白狐の娘「楽市」が異世界で祟り神となっちゃって、あたしがなんでーっ!?て混乱しながら、そこで出会った妖しの幼女たちにハゲまされワチャワチャ過ごす、日常系ダークファンタジーです。
世界が祟り神の瘴気で壊れて行っちゃうものだから、楽市は戸惑いながら世界をリビルドしていきます。
小っちゃい子たちは、楽市って言いづらくて「らくーち」って呼び捨てです。
楽市は異世界でお酒が飲めなくて、しみじみと嘆いたり、都会の狐だったので野生の感が腐ってて普通に山で迷子になるので、いつも幼子(野生児)たちに頼よりっぱなしです。
かなり駄目狐っぽいんですけど、ここって言う時はしっかりと決めてくれて、強かったりもします。
楽市の最大の武器は、祟り神としての瘴気です。
大量に辺りへまき散らして、一気に敵を殲滅する事ができる凶悪な代物だったりします。
駄目なところはしっかり駄目で、強いところはしっかり強い。
そんな楽市のことを、幼い妖し娘たちは「らくーちは、よわいけど、つよい」といって褒めたりけなしたりの日々です。
祟り神となる過程で初めはハードモードで始まりますが、7話からほのぼの&シリアス路線を突っ走ります。
楽市と幼子たちの、ほのぼのなお話ですっ。
そして挿絵がありまーす☆
(カクヨム、ツギクルにも掲載しています)

出典:本小説あらすじより

感想

日本で暮らす妖狐の娘「楽市」は仲間たちと森で暮らし、人間の町へ繰り出しては酒を飲む平和な日常を過ごしていました。しかし人間による森林伐採、そして住まいの社を破壊されたことでその存在が消滅しかけていました。しかしそこで不思議なことが起こります。死んだと思ったのに目を覚ますことが出来、しかも祟り神になってしまっていたのです。それから楽市は目覚めた場所で幾ばくかの時を過ごし、2匹の幼狐と出会うことになるのですが、その2匹から故郷の同族の匂いを感じたことで他にも似たような存在がいるのではないかと、世界を旅して回ることになります。

この小説は主人公の楽市と彼女が拾う妖しの幼女たちとのほのぼの日常系がメインになり、そこに原住民との勢力争いが加わってきます。
楽市は基本的にぬけていて危機感が足りないほんわかした性格をしています。そこに野性味溢れるわんぱくな子供たちが加わり凄く楽しそうに生活しています。特に子供たちが生意気可愛くて、これは嵌まったら抜け出ない、恐ろしい魅力を持った子たちです。彼女たちにはずっと楽しく生活していて欲しい、心からそう思っているのですが、世界観がそれを許してはくれませんでした。

主人公が迷い込んだ世界の覇権を握っているのは原住民のエルフ達であり、この物語は日常系でありながら世界を牛耳るエルフvs主人公サイドの勢力争いでもあります。エルフサイドには獣人も存在するのですが、彼の種族は主人の命令を聞いて行動することに安心を覚えるよう本能のレベルで教え込まれているので、とにかく主体性がありません。それどころか主人さえいればそれがエルフでなくても良いということで主人公サイドに寝返る獣人も現れる始末です。まあそれも長く続けば愛嬌として受け入れられんるんですけれど。

この物語はエルフが敵役であり悪役として書かれているのですが、少し冷静になってみれば主人公は祟り神ですし、世界を汚染していく存在なわけで。私は感情移入の容易な主人公サイドと、自分達の生活を守るという、行動に一貫性のあるエルフサイド、両方を同じくらいの比重で見てしまっています。敵側にもそれだけの事情があり、立場があるのです。それはそれとして子供達を傷付けようものならその時は知ったこっちゃない、楽市を全力で応援させてもらいますが。もしかしたら比重が同じくらいというのもエルフの負けが確定しているからこそな部分もあるのかもしれません。
それと難しいのは、主人公は祟り神としての恐ろしい力を持っているのですが、野生を忘れた現代っ子なので結構敵にに隙を突かれるもどかしい展開が起こります。ただこれも、このゆるさがあるからこそのあの日常感な訳ですから。もっと頑張れと思いながらもそのままで良いよと。
私は子供達の日常を応援します。

気が付けば異世界で祟り神となっていた主人公が子供達を拾いながら育て舐められ守られて、やっぱり最後はしっかり守る、妖し達の日常系戦記。少しでも興味を持ってもらえたならば是非読んでみてください。

評価

総合評価D
女主人公
主人公最強
わちゃわちゃ日常

その他

大体週2更新
文字数 1,170,584文字

小説リンク

こちら

今までの紹介まとめはこちら↓↓↓

donngy.hatenablog.jp