ドンキーの部屋

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【小説家になろうオススメ】70.吸血鬼の地味な日常

今回は女主人公のハイファンタジーを紹介します。主人公最強、群青劇です。

No.70 吸血鬼の地味な日常

作者

護道綾女 様

あらすじ

 ラスボス級の力を持つ吸血鬼がその正体を隠すことなく、人々との闘争もなく街に馴染んで暮らしているとしたら、それを起点に連載を始めました。
 帝都新市街を統べる高齢の吸血鬼アクシール・ローズ。人と共にゆるく暮らす彼女の日常を綴ります。彼女が主役なのは間違いないのですが、彼女の周辺にいる人達が活躍する物語も散りばめた短編集となっています。NOVEL DEYS カクヨムでも掲載しています。最近は登場人物が増え、帝都外に飛び出し、主人公ローズが顔も出さない物語が続発しています。ご了承ください。

 冒頭の7話ほどは物語設定代わりの小編となっております。以降短編集となっております。
 ローズとフレアのお話は帝都で起こる事件を彼女たちが巻き込まれたり、興味を持ちそれを解決していく展開となっています。
 魔導騎士団特化隊のお話は帝都で起こる魔法犯罪や怪異を専門に扱う部隊の活躍を描く展開です。
 アイラ・ホワイトとアイリーン母娘のお話は二百年の眠りから覚めた魔導師ホワイトとその造物アイリーンの帝都での生活を描いています。
 ナイフ男と奇術師はコールドとベントンの男二人の活躍を描いています。帝都外で展開するためほぼ別編となっています。
 盗賊ファンタマのお話は変幻自在の衣を用いて姿を変える盗賊の活躍を描いています。

出典:本小説あらすじより

感想

その世界で最強の一角である吸血鬼の主人公が人間の敵として人間と共存していくお話です。

こういう物語には珍しく主人公が本当に吸血鬼としての思考回路を持っていて、人間の倫理観からは外れた行動も多くとっていきます。そのため主人公は、少なくとも人間にとっての正義ではなく、その土地の所有者にとっては主人公は邪魔な存在なのです。とはいえ主人公の存在にメリットがないわけでもなく、力ずくで追い払った時の犠牲やら何やらのデメリットを考えれば監視だけして放置が一番という結論に達しています。
主人公が力をひけらかすこともなく必要な時にその能力を使うだけの平和主義者なところも良い方向へ進んでいる要因だと思います。

そしてこれはそんな危ない関係性を維持しつつ行われる日常の物語になります。

ただここで気をつけておいていただきたいのが、あらすじにもある通りそんな吸血鬼の日常は序盤の話であり、後半では主人公が直接登場することはなく、同じ世界の全然違う話になってきます。
そのためこの小説を読む場合には、一章の主人公が吸血鬼だっただけの群青劇として見た方が良いのかもわかりません。
ただ吸血鬼以外の話もしっかり面白くて、世界は繋がっているので設定や背景が補強されていく感じは個人的には好みの物でした。

吸血鬼が人間にメリットを提供して共存する非日常な日常の物語。少しでも興味を持って貰えたならば是非読んでみてください。

評価

総合評価D
女主人公
主人公最強
群青劇

その他

毎日更新
文字数 786,037文字

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donngy.hatenablog.jp