ドンキーの部屋

『小説家になろう』のおすすめと『中医学』に関するあれこれを紹介します

【小説家になろうオススメ】27.イマドキのサバサバ冒険者

今回は男主人公のハイファンタジーを紹介します。現地主人公、主人公最強、魔法に理屈ありです。

No.27 イマドキのサバサバ冒険者

作者

埴輪庭 様

感想

現実主義者のサバサバ(殺伐殺伐)系冒険者が色々なところで問題を起こしては町を移り、問題を解決しては町を移って行くソロ魔術師の物語です。
この世界の魔術には二種類あります。しっかりとしたロジックに基づいた安定した魔術と、伝承伝説言い伝えに基づいてそれを拡大解釈する事で行使される安定性には欠けるがその分大きな力も出しやすい魔術の2つです。世界の主流はやはり安定性のある前者の魔術なのですが、主人公は後者の魔術を使います。主流ではないとはいえ現在でも残っている後者の魔術には当然デメリットもありますが、メリットも多くあります。デメリットは術の威力や強度が不安定であること、そして事前に準備をしておかなければ魔術を行使出来ないこと。そしてそれに相応するメリットが、準備に金と時間を掛ければ強大な力を連発して放てること、そして伝承から引っ張ってきて魔術を使うだけに伝説や伝承に残るような古の存在に対して相手への特効のある魔術を行使出来ること。これらの特性を生かして物語は進行していきます。
ちなみに主人公は後者の魔術を扱うプロフェッショナルのみで構成された組織に属しています(外部要員は他にいるかもしれませんが)。

この小説の主人公は、「恩には恩を仇には仇を」を基本方針に行動していきます。そしてメリットがデメリットを上回れば簡単に人を殺します。このように聞くと主人公は他人との関わりが希薄なように感じるかも知れませんが、同じ魔術の組織に属する人たちのことは家族だと公言し、親愛の情を抱いています。それでも皆が皆自分本意なので共に行動することなどできるはずもありません。伝承等から引っ張って来ると言う特徴から、それを極めるならば他人に流されない強固な自己を持っていなければならないですから。
それに主人公の体質としてとにかく大きな事件に巻き込まれます。そうなれば必然、その地の有力者や強者と共に事態の解決に動くことになります。なのでそれなりに交遊関係も生まれてきます。そしてヒロインとも出会うことになります。このヒロインの存在でもしかしたら想像とは違った物語なのかもと個人的には微妙なのですが、今後の展開は作者様にしかわからないのでもしかしたら私の好みの方向へ進むのかも知れないし、主人公とって割合平和な物語なのかも知れない。どちらにしろ楽しみなところです。主人公の引き出しもまだまだありそうなのでそこも楽しみです。

イマドキのサバサバ系冒険者が魔術で世界を塗り替える物語。少しでも興味を持ってもらえたならば是非読んでみてください。

評価

総合評価D
男主人公
恋愛要素あり
主人公最強
準備して勝つ

その他

1日3回更新
文字数 169,160文字

小説リンク

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今までの紹介まとめはこちら↓↓↓

donngy.hatenablog.jp