ドンキーの部屋

『小説家になろう』のおすすめと『中医学』に関するあれこれを紹介します

【オススメ紹介】13.迷宮のマイフェアレディ ~彼女の首は断頭台に消えるか?~【小説家になろう】

今回は男主人公のハイファンタジーを紹介します。現地主人公が少女を導いていきます。

No.13 迷宮のマイフェアレディ ~彼女の首は断頭台に消えるか?~

作者

ショーン田中 様

感想

エルピスと呼ばれる迷宮には神秘と罪過と栄光など色々なものが眠っているとされ、周辺各国はその威信をかけて精鋭たちを迷宮へと送り出します。迷宮があるこの街は現在、各国が影響力を増そうとあの手この手で手を伸ばしながら中立地帯として運営されています。
そしてそのような迷宮の中で主人公である亡霊エレクと死体拾いのシヴィリィは出会い、その日暮らしの底辺でありながらそこからの脱し方もわからない少女が、正体不明の亡霊に唆されて契約を交わすことで彼女の日常は一変することになります。これは亡霊の知識と知恵を借りながら大成していく少女を支えるエレクが主人公であり、物語の中心人物はシヴィリィになるそういう物語です。
この怪しげな主人公はシヴィリィに対して自分がどのような過去を持つのかは全然教えません。そして読者側にもなかなか開示してくれません。それでも醸し出される強者の風格に、信頼を寄せ成長していくシヴィリィがとても頼もしいです。
世の中の苦さは知っていても、それ以外知識と言って良いものをほとんど持たないシヴィリィは主人公の黒さに汚染されていってしまいます。しかしそれでも無垢な輝きを見せてくれる少女に私は魅せられました。どんなに染められようとも決して自分の色は失わない。これは生まれもったシヴィリィの強さがあってのものだと思います。そして彼女の紅蓮の瞳のその輝きは主人公エレクすらも魅了していきます。
ここまで、あくまでも主人公はエレクであるにも関わらずシヴィリィの説明ばかりをして来ました。それも仕方がないのです。エレクも個性があって信念があって廃退的な格好良さがあるのですが、シヴィリィのそれには遠く及ばない。主人公的輝きが強すぎる。こういうのをカリスマ性って言うんでしょう。
只今更新停止中ですが、作者様は前作を時間をかけつつも完結させた実績がありますので安心です。

見下され蔑まされて使われる、そんな無知な少女を導く、目的を忘れた亡霊の物語。少しでも興味を持ってもらえたならば是非読んでみてください。

評価

総合評価B
男主人公
ハーレムなし
生き様

その他

不定期更新
文字数 505,003文字

小説リンク

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今までの紹介まとめはこちら↓↓↓

donngy.hatenablog.jp