【小説家になろうオススメ】56.あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~
今回は女主人公のハイファンタジーを紹介します。異世界転生、主人公は幼女です。
No. 56 あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~
作者
美袋和仁 様
あらすじ
あるお城の片隅で小さな子供が眼をさましました。
御腹が空いて、喉が渇いて今にも死にそうでした。
小さな子供は立ち上がります。自分を生かすために。死んでたまるかっ!!
衰弱死しかかっていた子供の中で眼を覚ましたのは元地球人、相模千尋。
彼女は生きるためにひた走ります。
浮浪児になって料理人に拾われたり、蜂蜜を求めて森に突撃したり、病気になって、うどんを求めたり。
紆余曲折しながら、複雑怪奇に物語は進みます。
猪突猛進にお城を走り回る彼女に、ついた渾名が小人さん。
悲喜交々が織り成すドタバタアドベンチャー。どうぞ、御笑覧あれ♪出典:本小説あらすじより
感想
城の片隅に捨てられた主人公が宮廷料理人に拾われることで始まる優しい物語です。
主人公は日本人の記憶を持つ転生者ですが、日本の倫理観を引き継いでいて幼い割には思考回路がはっきりしているという以上の意味はありません。
主人公を拾ってくれた料理人は独身のおっちゃんで、主人公の良いお父さんをしてくれます。料理人は主人公のことを娘として溺愛し、それに答えるように主人公も料理人のことを命を救ってくれた恩人として、さらには唯一の身内として大切に思っています。
この物語は幼い主人公が気の向くまま思うがままに行動して、その度に父親が娘を心配する。そして周りはそれを微笑ましく見守っていく、そういう物語です。
しかし、ただのドタバタコメディとして、それだけで終わることもなく、主人公は楽しく生きていく上でひょんなことから重大な使命を授かり、それは世界の行く末すら左右しかねない大きな問題へと発展していきます。
ただそんな大事になってもこの小説の雰囲気を壊すことはなくて、ゆるゆるなハイファンタジーといった具合の物語なので、楽しそうにはしゃぐ幼女を見守りたいという方にはおすすめできるかと思います。
この小説は完結表記になっていますが続編も公開されているので、腰を落ち着けて読むこともできる分量で、文字数が多ければ多いほど嬉しい私としても満足できるものでした。
異世界転生した主人公がふわふわしながら周りを和ませ、ついでに世界を救う手助けをする物語。少しでも興味を持って貰えたならば是非読んでみてください。
評価
総合評価D
女主人公
幼女
可愛い
楽しい