ドンキーの部屋

『小説家になろう』のおすすめと『中医学』に関するあれこれを紹介します

【おすすめ紹介】20.冷やし中華お待たせしました!【小説家になろう】

今回は女主人公のSF戦記を紹介します。成長する、恋愛要素なしです。

No.20冷やし中華お待たせしました!

作者

来宮奉 様

あらすじ

全宇宙を巻き込んだ大戦が終結し、統合人類政府が樹立してから20年。
戦後のどさくさで宇宙戦艦を盗み宇宙中を荒らし回った宙賊がズナン帝国を自称し、統合人類政府に対して宣戦布告。統合人類政府軍――通称『統合軍』は連戦連敗で、宙賊勢力は確実にその支配地域を拡大していた。

統合軍が設定した防衛ラインの内側にある惑星トトミの最大の島、ハツキ島の孤児院で育ったナツコ・ハツキは、勤め先の中華料理店が経営難のため、ハツキ島政府の運営する自治軍『ハツキ島婦女挺身隊』に入隊する。

定期的に訓練を受けるだけで俸給が貰えるはずが、ナツコが入隊課程を終えた翌日、統合軍の防衛ラインを突破した宙賊が、ハツキ島に強襲を開始した。
これまで世話になったハツキ島を守るため、ナツコは機動装甲骨格――通称〈R3〉――を身につけ出撃する。

奪われた故郷を取り戻すため戦う少女たちの、スペースファンタジーです。

この作品は「カクヨム」にも掲載しています。

出典:本小説あらすじより

感想

とある星のとある島、その食堂で働いていた少女が島を守るために戦うことを決意し始まる、タイトルからは想像も出来ない重厚なSF戦記です。
この小説はSFであり、敵も他の星から攻めてくるのですが、主人公は歩兵として、小隊の一員として戦争に参戦していきます。この時点で珍しいと思いました。SFならばもっと規模が大きくなりがちですので。
ナツコという主人公は最初はヘタレで、それでも歩兵へと志願する勇気と責任感のある少女でした。最低限の訓練だけを受けていた状態で戦火へと身を投じ、敵に銃弾を当てることもままならない、そんな状態でした。しかしそんな少女も故郷を敵に奪われ、幾度も命の危機に晒さて、それでも持ち前の純真さを忘れることなくその才能を開花させていきます。
この小説は重厚で多くの人死にが出ます。しかし主人公が加わった部隊は女性のみのところであり、女性しかいないからこその姦しさや柔らかさを内包して読みやすい文章になっています。文字数は170万字を越えるため読みごたえもバッチリで最初から最後まで歩兵としての戦争をやり遂げました。SFでも宇宙を舞台とした宇宙船同士のドンパチは結構あるのですが、歩兵が泥臭く、信念を持って生き死にをかけて全力で戦っていく物語は、小説になろうで多くの作品を読んできた私もこの小説しか知りません。長編で完結まで書ききった作品は他にないのではと思います。

故郷を奪われた少女が歩兵として戦争に参加し、その奪還を目指す物語。少しでも興味を持ってもらえたならば是非読んでみてください。

評価

総合評価C
女主人公
SF
歩兵

その他

完結済み
文字数 1,758,715文字

小説リンク

こちら

今までの紹介まとめはこちら↓↓↓

donngy.hatenablog.jp