ドンキーの部屋

『小説家になろう』のおすすめと『中医学』に関するあれこれを紹介します

【オススメ紹介】15.弱小領地の生存戦略! ~俺の領地が何度繰り返しても滅亡するんだけど。これ、どうしたら助かりますか?~【小説家になろう】

今回は男主人公のハイファンタジーを紹介します。死に戻り、経験を積んでいきます。

No.15 弱小領地の生存戦略! ~俺の領地が何度繰り返しても滅亡するんだけど。これ、どうしたら助かりますか?~


作者

征夷冬将軍ヤマシタ 様

あらすじ

 クレイン・フォン・アースガルドはどこにでもいる普通の領主だ。
 平和な領地を何事もなく治めていたが、ある日唐突に侯爵家から軍隊を送り込まれて、アースガルド領は滅びることになった。

 クレイン自身も命を落とした――と思いきや、彼は自宅のベッドで目を覚まして、滅亡の3年前に戻っていることに気づいた。

 このままでは数年後に滅亡すると確信したクレインは、滅びの道を回避するために、決死の生き残り作戦を開始する。

 ――が、死ぬ。何度繰り返しても些細なことで彼は死に、領地は滅びた。

 死にたくない。領民の皆殺しも避けたい。その思いで彼はひたすら人生をやり直す。
 ハッピーエンドを迎えるその日まで。

出典:本小説あらすじより

感想

とある地方の領主である主人公が突然他領に攻め込まれ領民共々殺された、その筈だったのにしっかりとベッドから起き上がり、それどころか4年前に逆戻りしていました。そんな未来の絶望を知っている主人公が何度もやり直しながら最高の未来を掴んでいく物語です。
物語の展開は割りと分かりやすく、読者の期待を裏切らない、素直なものでした。ただ、やり直しているのが主人公だけであり、自分の都合の良いように周りの人間を動かす事ができてしまいます。この、敵味方関係なく人の未来を自由にできるという事実に対して主人公の誠実さが少し足りない気がしました。確かに繰り返せれば気に入った女を相手の同意の上で囲むことも可能だろうけれど。ただこれも男ならこんなもんだろうと、等身大の主人公が自分の未来のために全力を尽くすと考えれば。作中では持ち上げられている主人公の本質を読者だけは気が付いている。こういう視点で読むのがこの小説の正しい読み方かなと思います。
この小説は設定がしっかりしていて死に戻りにも原因があって、主人公の不自然な行動にも理由があるので、できれば5章の終わり、この物語のプロローグの終わりまで何か疑問があっても読み続けて欲しいです。ここからが本当の始まりであり、主人公にとってもここからが本番なので。

突然死に戻りの能力を手にしてしまった主人公の、理想の世界を手にするための死んでは生き返っての物語。少しでも興味を持ってもらえたならば是非読んでみてください。

評価

総合評価D
男主人公
ハーレム
妻複数
死に戻り